- 2 :以下、名無しが深夜にお送りします :2019/12/25(水) 03:04:44 ID:.tzay2og
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「Pさん、本当はお酒苦手なんでしょう?」
突然そんなことを言われて、一瞬、息が出来なくなった。
「……どうしてそう思うんですか?」
出来るだけ自然な間を装って、隣に座る志乃さんに尋ね返した。志乃さんは一度カクテルグラスを置いてから、僕の方へ頭を傾ける。
「だって、Pさんったら」
つややかな髪の先端が揺れて、僕の肩を撫でた。
まるで咎めているような、もしくは拗ねているような。大人びた雰囲気のバーにはそぐわない、子供っぽい声色で、志乃さんが僕を問い詰める。
「ちっともお酒を楽しんでいるようには見えないわ。いつも同じカクテルしか頼まないじゃない」
「え、と」
甘い香りが鼻腔をくすぐる。二つの意味でドキドキしている僕は、上手く言葉を返せない。
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