反政府武装勢力「タリバン」が首都を制圧し、大統領が国外に脱出するなど混乱が続いているアフガニスタン。兄弟が現地で暮らしている医師が「実態」を語りました。

 アフガニスタンの首都カブールの空港。16日に「国外脱出」を望む人々が駐機場に立ち入り、トルコ行きの便が離陸できなくなりました。

 混乱の発端はタリバン。反政府武装勢力「タリバン」による「主要都市制圧」が続くアフガニスタン。15日は首都カブールに進攻し、大統領府を占拠しました。

 この部屋の主・政権の座にあったガニ大統領はすでに国外に脱出。アメリカ大使館の関係者も脱出したといいます。

 一方、市民生活は混乱。銀行にはたくさんの人が・・・。

 銀行に集まった人:「銀行員に『帰れ、現金はない』と言われました」

 同時多発テロを発端に始まったアフガニスタンでのアメリカ軍の駐留。しかし、バイデン大統領は先月、巨額な出費などを理由に撤退を宣言しました。

 日本で暮らすアフガニスタン出身の医師によりますと、現地では物資の流通が滞り始めているといいます。

 アフガニスタン出身、レシャード医院、レシャード・カレッド院長:「(タリバンの)包囲網が長く続いたということがありますので、経済的な負担とかあるいは食料に関しても制限があるので、厳しい状況が続いたことは事実です」

 ただ、タリバンには変化も。以前は女性への虐待をしていたなどとされますが・・・。

 カブールの住民:「今はうまくやっています。タリバンは『少年も少女も学校に行くことができる』と言っています」

 その狙いについて、専門家は・・・。

 放送大学・高橋和夫名誉教授:「タリバンの人たちが今、求めていることは国際的な承認ですよね。自分たちが国家だと、ちゃんとした政府だと、国際的に承認されたいという気持ちが強いと思う」

 ロイターによりますと、戦闘員は「民間人を恐れさせるようなことは何もしないよう命令されている」といいます。

 そんななか、日本政府は在カブール・日本大使館の職員を退避させる方針を固めています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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