Muhammad・Abdul-Kareem AL-Issa, General Secretary of the Muslim World League
ムスリム世界連盟は京都での世界宗教サミットに初参加、「日本は寛容の国だと痛感した」。「ISなどの過激派はイスラム教徒のほんの一部だけ」と繰り返した。サウジで要職を経験。カタール制裁には「家族の1人が悪いことをしたので叱っただけ」と述べた。

司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)
https://www.jnpc.or.jp/archive/conferences/34915/report

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記者による会見リポート

「イスラム穏健思想研究所を設立し、過激派に対抗してゆきたい」

「私はイスラム教の真実を伝えるために日本に来ました。テロとの結びつきで語られますが、実際はそうではないことを伝えたい」。サウジアラビアの民族衣装にさっそうと身を包んだ事務局長は、力強い口調でこう述べた。

アブドゥル・イーサ氏は、57カ国が参加し、18億人といわれる世界のイスラム教徒を束ねるムスリム世界連盟の事務局長で、京都で開かれた世界宗教サミットと広島平和記念式典参加のため来日した。イッサ事務局長はサウジアラビアの司法大臣を務め、国防総省のイデオロギー闘争センターの総監にも就任しているイスラム法学者である。

「ISのような組織は過激なイデオロギーで結びついているからこそ、それを打ち破る対策を立て、彼らの意図をそぐ必要がある」と指摘し、「3カ月前、アメリカのトランプ大統領も出席してテロリスト対策を研究するイスラム穏健思想研究所を発足させた。ISから逃げてきた人たちもこの研究所に入れて対話することにより、過激派の活動を断ち切る研究を進めたい」と述べ、イスラム教内部から過激派による宗教利用をさせないための対抗思想を打ち立てたい考えを示した。

一方、中東でサウジアラビアとイランとの対立が強まっていることについては、「われわれは平和な地域を保とうとしているが、イランは革命を輸出しようとしている」とし、またカタールと断交したことについては、「家族の一員が悪いことをしたら正すべきです。カタールはテロを支援しているように見えたので、家族の一員ではあるが、お灸をすえた形です」と、あくまで同じスンニ派国家として、ペルシャ湾岸協力会議加盟国の内部の問題と位置づけた。

山陽放送出身
原田 健男

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