アフガニスタンでは、反政府勢力「タリバン」が大統領府を制圧して勝利宣言し、政権を掌握した。

一方で、市民には、混乱が広がっている。

反政府武装勢力タリバンNo.2 アブドゥル・ガニ・バラダル師「イスラム教徒のアフガニスタン人、特にカブール市民に大きな勝利を祝福したい」

日本時間の16日朝、反政府武装勢力タリバンのNo.2・バラダル師は声明で、政府に対する勝利を宣言した。

一方、アフガン政府のガニ大統領は、国外に脱出した。

首都カブールの空港では、銃声が響く中、深夜にもかかわらず、国外脱出のために大勢の人が詰めかけ、渋滞する道路の脇には、臨時の避難民キャンプも作られている。

専門家は、20年ぶりの復権となるタリバンについて、「先行きの予測が立たない」としている。

東京外国語大学 国際政治学・篠田英朗教授「非常に謎めいた指導部が現在もまだ続いているので、予測が立たない。ないしは、しばらく不透明感の残る混乱が続いていくのではないか」

一方、アメリカ政府は、現地の大使館員や民間人を安全に国外に退避させるために、部隊を追加で派遣するなど、対応に追われている。

アメリカ・ブリンケン国務長官「アフガニスタン政府軍は、自国を守る能力がないことを露呈し、事態は想定していた以上に急速に進んだ」

ブリンケン国務長官は15日、アメリカメディアのインタビューで、「事態は想定外の速さ」だったと認めたうえで、民間人などの退避を急ぐ考えを強調した。

またアメリカ政府は、国外退避の支援のために、空港などに部隊を追加派遣し、6,000人規模に拡大することを明らかにしている。

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