福岡県北九州の指定暴力団工藤会が、4人の市民を拳銃や刃物で襲って死傷させた事件。福岡地裁はすべてでトップの関与を認め、24日午後に「死刑判決」を言い渡しました。

 2014年、北九州市で行われた家宅捜索。数えきれないほどの捜査員が向かった豪邸には「野村」の文字が。

 指定暴力団工藤会の総裁・野村悟被告(74)の自宅で・・・。この後、逮捕・起訴されました。一連の捜索ではロケットランチャーも発見。

 工藤会は「特に凶悪」として全国で唯一「特定危険指定暴力団」に指定されました。

 そんな組織のトップが問われた罪は、殺人と組織犯罪処罰法違反など、「市民」を狙った4つの事件に関与したとされます。

 その判決公判が、今月24日朝、始まりました。黒のスーツ姿の野村被告は一礼して入廷。

 裁判長は、まず「判決理由」を説明し始めました。これは刑が重い時に採用されるパターンですが、野村被告は淡々とした表情でした。

 ただ、裁判長が「4つの事件で被告の共謀を認める」などと説明すると、しきりに「首」をかしげ始めたのです。一体なぜ。

 野村被告が関与したとされるのは、港湾事業の利権を巡り、元漁業組合長が殺害された事件、元福岡県警警部が銃撃された事件、野村被告を担当した看護師が刃物で刺される事件と、組合長の孫の歯科医師が刺された事件。いずれも実行役は「組員ら」でした。

 そんななか争点となったのが、「上からの指示」。

 野村被告が「なかった」と主張するなか、判長は4件とも「共謀」を認定したのです。

 裁判長:「実行役らに多額の金銭を組織として渡していて組織的な犯行であることは明らか」

 野村被告らの指示のもとに行われた犯行だとしたのです。

 さらに元漁協組合長の射殺事件について裁判長は・・・。

 裁判長:「巨額の利権を獲得することを目的とした悪質極まりない犯行である」

 福岡地裁は午後4時前、野村被告に死刑を言い渡しました。

 工藤会ナンバー2・田上不美夫被告(65)も無期懲役となっています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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