福岡・北九州市に本部を置く、特定危険指定暴力団「工藤会」のトップ・野村悟被告(74)。
漁協の元組合員が射殺され、元警察官や看護師が襲われるなど、一般市民を狙われた4つの襲撃事件で、殺人の罪に問われている。
24日、福岡地裁で判決公判が開かれ、裁判長が主文を後回しにしたことから、厳しい判決が予想される。
工藤会についてまとめた。
野村悟被告が率いる「五代目工藤会」。
全国で唯一の「特定危険指定暴力団」に指定されている。
北九州一帯を中心に活動する工藤会は、公共事業などに介入して、民間企業からみかじめ料を脅し取り、組織の意に沿わなければ、容赦なく銃口を向けた。
過去には、暴追運動の先頭に立つ男性の飲食店に手りゅう弾を投げ込み、12人が負傷。
暴力団捜査にあたっていた元警部までもが至近距離で銃撃され、重傷を負った。
そして2014年、県警は、工藤会頂上作戦と称して、トップの野村被告とNo.2の田上不美夫被告(65)の逮捕に踏み切った。
2人が殺人などの罪に問われ、24日に判決を受けるのは、4つの市民襲撃事件。
1998年に、北九州市で公共工事の介入を断った元漁協組合長の男性が射殺された事件。
2014年、その男性の孫で、歯科医師の男性が切りつけられた事件。
2012年、福岡県警の元警部が銃撃された事件。
そして2013年、野村被告が通っていたクリニックに勤めていた看護師が切りつけられた事件。
検察側は、いずれも野村被告らが組員に指示し、実行させたとして、死刑などを求刑。
一方、野村被告らは、一貫して起訴内容を否認し、「総裁に権限はない、飾り」などと、無罪を主張している。
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